不動産売買の中間省略登記

平成19年7月10日に、国土交通省が、宅地建物取引業第15条の6に、第4号として、他人物売買の禁止規定適用が除外となる条文を追加する省令改正を行った結果、AがBに物件を売り渡す契約を結び、BがCにAB間の売買契約における買主の地位を売り渡す契約「買主の地位の譲渡契約」が適法と認められ、AからCに直接所有権移転登記をすることが可能になりました。これを、「新・中間省略登記」といいます。

Bは、1度も所有権を取得せず、物件をAからCに移すことができるので、登録免許税や不動産取得税も負担する必要がありません。

もう1つの方法は、買取業者が頻繁に行っている、2回売買方式です。

第1の契約では、AはBに物件を売り渡し、BはAに売買代金を支払うのですが、特約で所有権はAからCに直接移転する旨を定めます。これを、「第3者のためにする契約」といいます。第2の契約では、BはCにA所有の物件を売り渡し、CはBに代金を支払う他人物売買という契約方式を使います。この方式も、中間に入ったBは登録免許税と不動産取得税を支払うことなく、物件をAからCに移転させることができます。契約書を2通作成するので、CにAB間の売買代金をしられることなく転売できます。

この新・中間省略登記が可能になってから、割安な物件の間に入って利ザヤを抜く取引が急増しました。

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