抵当権と根抵当権
抵当権と根抵当権
通常の抵当権は、例えば、AがBに令和〇年〇月〇日に貸した500万円の債権を担保する、というように、特定の原因で発生した特定の債権を担保します。これに対して、例えば、物販業を営むCが継続的に業者Dから商品を仕入れている場合にDの代金債権を担保する、といったように継続的な取引を行う当事者間で、極度額、債務者、債権の範囲という3要素を定めて、元本確定時に存在する、その枠の範囲内の債権はすべて担保する、というのが根抵当権です。
極度額を1000万円としたら、元本確定時に存在する、仕入れた商品の代金について1000万円を限度にすべて担保されることになります。
根抵当権は、継続的に事業を営む企業間で利用されるのが一般的です。個人間で利用さることは比較的少ないようです。
債務の弁済がない場合に不動産を競売にかけて、その売却代金から優先的に弁済を受けることができるのは、通常の抵当権と同じです。
ただ、担保される債権の幅が広いということです。