貸主側からの契約の解除の正当事由とは
貸主側からの契約の解除の正当事由とは
借地借家法(借地契約の更新拒絶の要件)
第六条 前条の異議は、借地権設定者及び借地権者(転借地権者を含む。以下この条において同じ。)が土地の使用を必要とする事情のほか、借地に関する従前の経過及び土地の利用状況並びに借地権設定者が土地の明渡しの条件として又は土地の明渡しと引換えに借地権者に対して財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出を考慮して、正当の事由があると認められる場合でなければ、述べることができない。
借地借家法(建物賃貸借契約の更新拒絶等の要件)
第二十八条 建物の賃貸人による第二十六条第一項の通知又は建物の賃貸借の解約の申入れは、建物の賃貸人及び賃借人(転借人を含む。以下この条において同じ。)が建物の使用を必要とする事情のほか、建物の賃貸借に関する従前の経過、建物の利用状況及び建物の現況並びに建物の賃貸人が建物の明渡しの条件として又は建物の明渡しと引換えに建物の賃借人に対して財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出を考慮して、正当の事由があると認められる場合でなければ、することができない。
貸主と、借主との間の賃貸借契約を終了するには、当事者間の合意でなされれば問題ないのですが、合意のない場合、一部の契約を除いて貸主側からその契約を解除するには正当事由が必要となるようです。
正当事由は、①自分や身内の者がどうしても使用しなければならなくなった、②築年数が経過して、建物が老朽化しているため取り壊して建て替えをしなければならない、③身内に病人が出て急にお金が必要となり、貸家を売却しなければならなくなった、の3つに整理できるようです。
これらによって、いかにその土地、建物からの退去、又は売却の必要性が貸主側にあるかが問われるということのようです。
(住宅・不動産ハンドブック より)